屋久島といえば、離島にして九州最高峰の宮之浦岳や日本初の世界自然遺産のイメージが強いと思いますが、鹿児島本土からもかなり行きやすい離島のひとつでもあったりします。
今回は鹿児島と屋久島を種子島経由で結ぶ「フェリーはいびすかす」を使って行くことに。
夕方18時に鹿児島(谷山港)を出航、夜間は種子島(西之表港)に停泊したのち翌朝7時にやっと屋久島(宮之浦港)に到着するという距離に対してかなり長い船旅(所要時間13時間)になってきますが、早朝に屋久島に到着できる唯一の交通機関という点は大きいです。
そして何より安い。旅客運賃(2等)で3200円、学割ありだと2560円。長い船旅になるのにも関わらず船内に食堂や娯楽設備が一切ないのは割とキツいですけどね……。
さて、前置きはこれくらいにして…13時間の船旅を終えて屋久島に到着!
この日は一日中雨の予報だったんですが、幸い下船からしばらくは雨に降られることもありませんでした。島の天気は気まぐれっていいますもんね。
いつ雨が降り出すか分からないので、この日はカタツムリ探索に徹することに。
港から宮之浦の街の方まで歩いてると、前日雨が降っていたせいか、早速ウスカワマイマイやヤマタニシが塀をよじ登っているのが見られました。
鹿児島本土にもいないことはないですが、大隅諸島に特に多いヘソカドケマイマイ
この子は屋久島だとどこにでもいますね…
リュックに加えてタモ網や竿、コマセバケツを持って歩き回るのはかなり体力的にキツいものがあります。なので山の中とかを歩き回る行程に移る前に荷物を早く今日の宿に預けたいところ。
島内のバス3日間乗り放題のフリーパスを購入し、宮之浦から宿のある安房(あんぼう)の街まで移動します。
安房の宿で荷物を降ろし、身軽になったところで本格的に探索開始!
ツバキカドマイマイ
扁平な形をしたオトメマイマイの仲間。トカラ列島、屋久島、伊豆諸島など黒潮の影響を受ける地域に不連続的に分布します。
特徴的な黒い斑紋は殻の色ではなく、軟体部の模様が透けてこんな風に見えています。
屋久島ではリンゴツバキの葉にくっついていたりコンクリ壁を這ってたり。
場所にもよりますが個体数はかなり多いです。
チャイロマイマイ
若い個体。なかなか殻から出てきてくれず、軟体を撮影するのにかなり苦労しました。
茶色のカタツムリなんてかなりの数いるのに、もっとわかりやすいネーミングなかったんですかね……
ヤクジマベッコウ
雨に濡れた広葉樹の幹を這っていました。
ベッコウマイマイの仲間は体を縮こめても殻に収まることができません。殻も薄く退廃的でカタツムリからナメクジへの移行途中みたいな貝です。こういう生き物好き。
特筆すべき貝はこれくらいですかね……タネガシママイマイなんかも見たかったんですがそちらは結局叶わず。
探索環境。いい森です……(恍惚)
このあと釣りがしたかったんですが、夕方から雨が本降りになってきて海もしけていたのでこの日の行程はここでお開きにしました。
2日目に続きます。