今日も閲覧ありがとうございます。
週末使って10/27〜29で岐阜に行ってきました。採集、水族館、学会など見所盛りだくさんの3日間でした。
運転は例によってD氏です。いつもありがとうございます。
D、Y両氏と集合場所の三重県某駅からはるばる向かった第一目的地はデメモロコ濃尾型の採集ポイント。
関西や九州ではめっきり減ってしまったカワバタモロコもいるということで期待。
デメモロコ Squalidus japonicus japonicus
前回の記事にも載せていた琵琶湖産と比べると体高が高く寸詰まりな印象を受けます。
琵琶湖と濃尾平野のデメモロコの類縁関係。今後の研究の進展が待たれます。
カワバタモロコ Hemigrammocypris rasborella
九州以外では初採集。成魚でも5cm程度の小型種。モロコとつきますがコイ科ダニオ亜科に属し、カマツカ亜科のデメモロコなどとの縁は遠いです。
関西ではもはや普通に見られる魚ではなくなってしまいました。このような魚が安定して生息し続けられる環境が維持されることを願ってやみません。
トウカイヨシノボリ Rhinogobius sp. TO
短い吻、不明瞭な褐色横帯などの特徴からトウカイヨシノボリと判断しました。雰囲気同定はあんまりよくないですが…
愛知・岐阜・三重の3県で確認されている東海地方の固有種。
トウカイコガタスジシマドジョウ Cobitis minamorii tokaiensis
捕れた時はニシシマドジョウと誤認してしまいましたが後から見ると結構違いますね……尾鰭基部上下の斑が薄く出現する、口髭が短いなどが傾向としてあります。雄なら胸鰭骨質板の形状。
その他ナマズ、タモロコ、タイリクバラタナゴ、フナ類なども採集できました。
引き上げる頃には日を跨いでいました…この日は岐阜のネカフェに宿泊。
翌28日。
午後まで時間があったので、国内でも数少ない淡水魚水族館・アクアトトぎふで時間を潰すことに。
かの琵琶湖博物館に比べると大衆向け感は否めなかったですが、展示内容は国内外の多岐にわたっており十二分に楽しめました。イタセンパラの展示の場所が分かりにくかったのが玉に瑕かな…
午後は岐阜大学で催されていた淡水貝類研究会にお邪魔しました。いろいろと勉強させていただき、琵琶湖産カワニナ類をはじめ淡水貝類の分類の難しさを改めて感じさせられる機会となりました。お会いした方々、ありがとうございました。
夜は滋賀と岐阜の県境に近い伊吹山麓で陸貝採集。
ヒルゲンドルフマイマイ Trishoplita hilgendorfi
殻高の高いオトメマイマイの仲間。
ケハダビロウドマイマイ Nipponochloritis fragilis
殻表に細かい毛をもつカタツムリ。
あまり多い種類ではないです。
オオケマイマイ Aegista vulgivaga
普通種。
カタツムリ探してたらひょこっと出てきたシロマダラ
ほんとはあるキセルガイを狙っていたんですが、悪天候の影響で土壌の状態が悪く(言い訳)結局見ることができませんでした。気温が低かったってのもありますが…
まぁまたの機会ですね…
この日もネカフェで宿泊。
快活CLUB便利ですよねほんと。ソフトクリーム食べられるし。
翌朝はK漁港横の貝塚で貝漁りをしてたんですが、最近捨てられたと思しき貝の山の中にはまだ生きている個体もおり、カゴメカワニナの生体をいくつか頂戴してきました。
そのうちの1個体。
漁港の方に産地を聞くも貝曳き漁で北湖で捕れた個体だろうという情報しか得られず…まぁそうだよね……
駅まで向かいそのまま電車で京都へ帰還。
お疲れさまでした。