閲覧ありがとうございます。クリスマスも平常運転の暇人ねんじんです。
昨日の話ですが、湖西方面へ採集に行ってきました。運転は例によってでれれ君です、いつもありがとうございます。
最初にやってきたのは比良山系麓の小河川。幅1mもないような細流でホトケドジョウを狙いますが網に入ったのはこの魚。
イワナ……!
地理的分布や背面にまで白斑が明瞭に分布することなどを鑑みるにニッコウイワナ Salvelinus leucomaenis pluvius と思われます。純血かどうかは調べる術がないわけですが…。15cmほどの可愛らしいサイズでした。
密漁にならないかと正直ビビったんですが、滋賀県内のイワナ採捕禁止期間は10月1日から11月30日まで(滋賀県漁業調整規則第35条より)なのでセーフです。
写真撮影後は丁重にリリース。結局ホトケドジョウは捕れませんでしたが、イワナを見ることができたので結果オーライ。
さらに北上し平野部の水路でガサガサ。
まず網に入ったのは…
オオクチバス Micropterus salmoides
以前に比べると大分減りはしましたが、やはりいるところにはいますよね…心を鬼にして〆ます。ごめんね。
アユ Plecoglossus altivelis altivelis
秋産卵の年魚なのでこの時期にこのサイズ(12cmほどです)の個体は多くないです。成熟が遅くて繁殖に参加できなかった越年アユでしょうかね。
ヤリタナゴ Tanakia lanceolata
鰭の赤色が微妙に残った雄の個体。
ここのヤリタナゴは銀鱗や黒点(吸虫の仲間が寄生することによるものです)の入ったものが多かったです。
カネヒラ Acheilognathus rhombeus
小型の雌。タナゴ類の中では比較的見つけやすい種類です。
ちょこちょこ場所を変えながら北上していきます。琵琶湖に直接流入する河川の河口部ではこんな魚も。
ウツセミカジカ Cottus reinii
カジカの仲間というと渓流に棲むイメージがありますが、この魚は琵琶湖岸や流入河川で多く見られます。
そして、今回の本命。
スナヤツメ Lethenteron reissneri
前々から捕りたかった成体を初採取。感激です。
腹部が大きく膨らんでいますが抱卵しているのでしょうね。アンモシーテス幼生から変態後は何も食べず、春の産卵を終えると死んでしまいます。
顔のアップ。ヤツメと言われる所以の鰓孔もはっきり確認できます。
同所的に捕れたアンモシーテス幼生。
見た目は魚類というより原索動物ですね。幼生のうちはデトリタス(生物の死骸や排泄物に由来する水中の有機物片)が主食。
何度行っても飽きない、それが琵琶湖。
母なる湖からのクリスマスプレゼントに感謝です。