青春18きっぷシーズン初日から昨日まで、5日かけて関東や東北を旅してきました。一度に詰め込むと内容が雑多になりそうなので、例によって数回に分けて書くことにしますね。
さて、京都を朝いちに出てまず向かったのは愛知県豊橋市の石巻山。 "まず向かった" と言いながら、直前までどこに行くか決めていなかったんですけどね……
豊橋駅からバスに揺られて約30分、麓の住宅街にあるバス停で下車。三角形の目立つ山が石巻山です。
春先でも緑豊かな混交林を歩いて登っていきます。標高358mとそこまで高いわけでもないですが、登山口自体が平野部にあるのと勾配の急さもあいまって、意外とボリューミーな山だと感じました。
中腹には石灰岩の岩壁がちらほら。このような場所は陸貝の格好の住処……ではあるものの、この日はようやく暖かくなり始めた春先の、しかも快晴の日。あまり大層な成果は出ないだろうなと踏みつつ探索します。
以下、1時間ほど採集した成果です。
イシマキシロマイマイ Trishoplita calcicola
愛知県と静岡県のごく限られた石灰岩地帯に生息するオトメマイマイの仲間。小さな淡色の可愛らしいカタツムリです。
本来なら樹上性の種ではありますが、未だ休眠中だったようで湿った落ち葉の層から数個体が見つかりました。
クビナガギセル Pinguiphaedusa kubinaga
石巻山固有種のキセルガイ。こちらも前種と同じような環境にいました。
やはりというか、死殻は石灰岩の露頭の周りに多く見られます。
キセルガイモドキ Mirus reinianus
島嶼部を除く西南日本に広く分布する普通種。ぱっと見キセルガイの仲間に似ていますが、キセルガイが左巻きの殻をもつのに対しキセルガイモドキは右巻きです。個体数も多く、この日一番多く見られた種類です。
まぁこんなところでしょうか。死殻は他にも何種類か見つかったものの、できれば生きた貝を採集したいところです。
もちろんこの地方特産の貝は初めて捕るので、成果としては割と満足ですよ。
一通り採集した後は山頂に寄り道。豊橋平野を広く見渡す見事な眺望です。採集抜きで普通に登るだけでも楽しいかもですね。
Part2に続きます。