もう1ヶ月近く前になりますが、日帰りで金沢に行ってきました。
北陸鉄道石川線に乗ったり町中をぶらぶらしたりといろいろしたんですが、一番の目的が『化石採集』です。
金沢駅から市街の南方にある「涌波一丁目」停留所まで、バスに揺られること30分ほど。ここから歩いて金沢を象徴する川である犀川の河原にアプローチしてみます。
現地に着き「大桑貝殻橋」という歩行者専用の橋を渡ります。
この「大桑」、地名の読みこそおおくわなのですが、地学用語ではおんまと読むそう。この橋の読みは後者で、地名の方も昔はおんまと読んだらしいですね。難読ゆえに読みの変更を余儀なくされたんでしょうかね?
いざ河原に降りると一面の甌穴(ポットホール)が目を引きます。岸にできた凹凸に押し流されてきた石が水流で回転することにより、基岩が長い時間をかけて削られ綺麗な丸い穴を形成していくというメカニズムですね。
一部には右の画像のような貝殻が露出している地層も見られます。基本的にここで化石を掘ることになります。
以下は主な成果。
汽水や浅海域でお馴染みのサルボウガイの仲間。「アカガイ」の近縁種といえばピンとくる方も多いのではないでしょうか。
左:エゾタマキガイ
右:アラスジサラガイ
アラスジサラガイは現生種でもあります。きめの細かい成長脈が綺麗です。
ヨコヤマホタテ
北陸地方特産の絶滅種で、この大桑層にもよく見られます。欠けたところのない完品ばかりではないですが、根気よく探すとそれなりの数が見つかりました。
左:ニッポンヨウラク
中:ヒダリマキイグチ
右:タマガイの仲間
巻貝シリーズ。左巻きの海産巻貝ってあんまり見ないですよね。
といった感じでした。
結局2時間くらいしか採集できなかったので、次は北陸の観光も絡めて泊まりで長居してみたいですね。もっと新たな発見があるかも。