なまずのねどこ

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オヤビッチャとロクセンスズメダイ

黒潮沿岸域での小物釣りでよく釣れる魚としてスズメダイの仲間が挙げられます。

今回はそのスズメダイ科の中でも数の多いオヤビッチャロクセンスズメダイについてのお話です。

 

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オヤビッチャ Abudefduf vaigiensis

南日本の太平洋岸に多く分布する普通種。

最大の特徴は体側の5本の暗色横帯で、目視でもかなり目立ちます。体色は黄色みがかることが多いです。

写真は宮崎県日南市産。

 

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ロクセンスズメダイ Abudefduf sexfasciatus

分布の傾向はオヤビッチャよりも更に南に寄っています。

体側にはオヤビッチャと同様に5本の横帯があり一見よく似ていますが、それに加えて尾鰭の上下(両葉)にそれぞれ1本ずつ暗色の線をもちます。体側の色もより青みが強いです。

写真の個体は上のオヤビッチャと同じ宮崎県日南市産です。

 

大まかな違いはこんな感じですが、具体的な個体の例を見ていきましょう。

 

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鹿児島県奄美市産。

典型的なロクセンスズメダイですね。九州以北の産地で混生する場合、大抵オヤビッチャの方が圧倒的に優勢ですが、奄美まで来るとむしろロクセンスズメダイの方が幅を利かせています。

 

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鹿児島県熊毛郡屋久島町産。

こちらも典型的なオヤビッチャ。このように青みがかっている個体はあれど、やはり尾鰭両葉の帯の有無が決め手になります。背中の黄色も健在です。

 

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鹿児島県南九州市産。

夜間のオヤビッチャです。昼夜で体色が変わる魚は少なくありません。オヤビッチャもそういった魚種のひとつで、体側の横帯が極端に薄くなりますが、ベースの黄色っぽい体色は保たれています。

 

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和歌山県日高郡印南町産。

これも尾鰭に線がないからオヤビ……ではなく、こちらはよく似た近縁種のテンジクスズメダイ Abudefduf bengalensisの幼魚。よく見ると体側の横帯は6(鰓蓋上方の1本を加えれば7)であることがわかります。同じオヤビッチャ属の幼魚には似たような見た目のものも多いので要注意です。

 


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