三江線廃止から遡ること1年半。既に廃止が決定していた2016年12月に、列車と徒歩で全駅を巡りました。駅数は奇しくも35(さんこう)です。覚えやすいでしょ。
起点(正式には江津が起点でこちらは終点)の広島県三次駅に昼過ぎに到着。ここから徒歩と上下方向の列車を効率よく駆使して4日をかけて全駅を巡ろうという寸法です。そのため実際には2駅進んで1駅戻って2駅進んで1駅歩いて…のようにジグザグの行程でしたが、記事を書くにあたってかなりややこしいので三次から順に一駅ずつ記していきます。
三次を出て最初の駅、尾関山。実は三次駅よりこちらの方が三次市街地に近いです。
そのため三次~尾関山間のみ芸備線の支線として編入し存続させるという案もあったようですが、願いもむなしくそのまま全線廃止に至りました。
駅舎は簡素ですが、構内はかなり広くとられています。
そのまま江の川沿いに下ると粟屋駅。廃止直前の一日の利用者平均は0人というなかなかの過疎駅で、駅周辺にも田畑と数件の民家がまばらに見られる程度です。
長谷駅。ただでさえ日本有数の赤字ローカル線として知られた三江線内でも特に停車本数の少ない駅で、一日あたり2.5往復(下り2本、上り3本)というものでした。
船佐駅。赤の三角屋根が素敵です。
所木駅。駅入口と生活道路が一体化しています。
この駅の少し山の手で土を掘ると休眠中のチクヤケマイマイが見つかりました。駅巡りとは関係ないですが…
信木駅。所木駅で採集したカタツムリを愛でるのに夢中になっていたせいで駅舎を撮り忘れるという大失態を犯す。というわけで駅舎の代わりにチクヤケマイマイの画像です……。
式敷駅。安芸高田市高宮地区へ至る国道との分岐点になっており、利用者はそれなりにいたようです。駅舎もしっかりしています。
式敷駅から大きく蛇行して江の川を渡ると香淀駅。地名の響きもさることながら、八角屋根の駅舎も特徴的です。
この駅を出ると列車は一旦島根県に入ることになります。今日はここまで。