明けましておめでとうございます。相変わらずイレギュラーな更新頻度とはなりそうですが、今年も当ブログをよろしくお願いします。
僕はというと元日朝の便で伊豆大島に渡って、離島でのスローな正月を味わってました。今回はその行程のメインディッシュともいえる三原山について。
伊豆大島は、他の伊豆諸島の島嶼と同じく火山島です。太古から続く大地の息吹は温泉や独自の景観など多くの恩恵を齎しますが、直近では1986年に大噴火を起こしていたりと牙を剥くことも多い気まぐれな島。
行政区分では東京都に属するため、境界標やマンホールの蓋などには東京都の紋章が刻まれているほか、島の車は全て品川ナンバーとなっています。
島の北端に近い岡田港の風景。
伊豆大島の玄関口となる港は元町・岡田の2か所あり、その日の海象によって当日の朝にフェリー発着港が決定されます。三原山登山口行きのバスも、当日の発着港から出発します。
真っ黄色のバスに揺られ、岡田港から30分足らずで登山口に到着。
ちょっとした土産物屋や茶屋もあり、溶岩無料テイクアウトという太っ腹?なサービスが目を引きます。中に空洞が多く軽いため、パッキングに余裕があれば是非貰っていっちゃいましょう。
この辺りから三原山内輪山の山体が一望できます。基本的には見渡す限りの荒野ですが、ところどころで椿が自生しています。
数は少ないものの、登山道の脇には急な噴火から身を守るための避難壕が鎮座します。因みに、同じく活火山である霧島山系でも同様の構造物が見られます。
1時間ほど歩き、外輪山と火口を隔てる急坂を登り切ると、下界の眺望に優れる内輪山沿いの尾根道に到達。周辺には三原神社の鳥居や水準点があります。
海と荒野の織りなす風景を堪能しながら歩を進めましょう。南側には伊豆諸島の島々が見えてきます。一番手前の円錐形の島が利島 (としま) です。
三原山の最高峰・三原新山の頂上付近には、熱気の噴出口の名残としてチムニー状の構造が見られます。すり鉢状の巨大な火口はこの辺りで最も間近に見ることができます。
内輪山の東側、黒々とした火山灰が一面に広がる裏砂漠。実は日本で唯一の正式な「砂漠」なのです。
果樹園の敷地のような小径を抜けると、三原山温泉に到着。約2時間半、8kmほどの道のりです。露天風呂で気持ちよく汗を流してから、岡田港へ戻るのでした。