前回の続きです。
7時に旭川を出発、セコマで朝飯を調達して国道39号線を東の方角に向かいます。
まずは、5日後に廃止を控えた上川町の石北本線・東雲駅に立ち寄り。簡素なホームだけの棒線駅で、少し離れた位置に物置のような待合室が設置されています。
旭川行きの列車が発車していきました。
上川町から先には、100km近く離れた北見市留辺蘂町に至るまでガソリンスタンドが一切ないため、しっかり給油してから挑みます。
上川町の中心部から20kmほどの層雲峡。温泉街の少し山側に銀河の滝と流星の滝があります。銀河の滝は完全に凍りついて氷瀑となっており、この時期ならではの景観を独り占めできました。
大雪ダムの手前で一旦39号線に別れを告げて273号線に入ります。三国峠に立ち寄るも、地吹雪が激しく何も見えず…
大雪ダムから30kmほど、僅かながら人家が見られる地点に国鉄士幌線の終点・十勝三股駅跡があります。雪深くて実際に駅があった場所には入れず終いでしたが、駅名標(廃止前の写真に映っているものとは字体が違うのでおそらくレプリカ)やキロポストが近くの三股山荘に置かれています。
旭川〜帯広間の高速バス、ノースライナーの待合所。内部には駅時代の遺品と思われる「お忘れもの」の黒板がそのまま掲げられていました。
国道273号線とほぼ並行する形で士幌線の線路が引かれていたため、国道からほど近い位置に遺構が点在しています。写真は幌加駅跡と第五音更川橋梁。
あの有名なタウシュベツ川橋梁もそのような遺構の一つです。これは対岸の展望台から撮影したもの。2017年8月に来た際に同じ場所で撮った画像と並べてみました。
欲を言えば間近で見る機会を得たいものですが、橋梁に行くための林道は冬季通行止で、凍結した湖を渡って見に行くツアーも時期外。3度目の訪問に持ち越しですね…
来た道を戻って再び39号線に入り、石北峠へ。その名の通り石狩国と北見国の境目にあたりますが、白滝・遠軽を経由する石北本線とはかなり離れたルートです。
北見側の麓、留辺蘂から遠軽方面に進路をとり、石北本線有数の秘境駅、生野駅に立ち寄りました。こちらも先ほどの東雲駅と同じく3月13日付で廃止になっています。
遠軽町中心部。町の東側には瞰望岩が聳え立ちます。遠軽駅では石北本線がスイッチバックし、1989年までは名寄本線も乗り入れていた地域の拠点駅ではありますが、数年前と比べても列車の本数がかなり減り、訪問のハードルは上がってしまいました。
お隣の湧別町に移動し、中湧別駅跡に立ち寄りました。こちらもかつての鉄道交通の要衝。駅跡が整備され車両ごと当時の姿を留めているほか、隣にある町の文化センターに駅名標などが展示されています。
中湧別と網走を結んでいた湧網線。その駅跡のいくつかは鉄道公園として整備され、画像の計呂地駅もそのひとつ。例によって冬季休館中でしたが…
氷に閉ざされたサロマ湖を左手に見ながら、網走方面へひた走ります。
能取湖畔の卯原内駅跡に建てられた網走市鉄道記念館。こちらはこの時期でも営業しており、17時閉館とのことで行程的に間に合うかどうか怪しかったのですが…なんとか滑り込みセーフ。展示室は2階部分にあり、普段は施錠されているため、1階に入居している喫茶店で鍵を借りてから見学します。
網走市街を抜け、石北本線の呼人駅を訪問。この日はこの呼人駅の近くにある旅館で宿泊しました。
次回に続きます。