なまずのねどこ

ちょっとオタク寄りな旅の記録。B級スポットとか県境とか駅とか魚捕りとか。常にどこかに出かけていたい負け組大学生。

北海道遠征2日目 円盤の町と室蘭夜サビキ

2日目は天体(そら)のメソッドの聖地巡礼へ。

虻田郡洞爺湖町です。洞爺駅からバスで20分ほどで湖岸に到着。

 

f:id:nenjin:20171019020640j:plain

f:id:nenjin:20171019020712j:plain

あいにく曇天でしたがアニメ抜きにしてもほんと風光明媚なところです。

他サイトから画像を転載するのが気が引けるのでアニメとの比較画像やらは載せませんが……

 

f:id:nenjin:20171019024600j:plain

劇中に登場するレストランのモデル「望羊蹄」で昼食。聖地巡礼に来た旨を伝えると店オリジナルの限定クリアファイルがもらえたりします。

天体のメソッドを観て洞爺湖に行こう!

f:id:nenjin:20171019021012j:plain

洞爺湖温泉街周辺を散策している途中でカタツムリを発見。

火炎彩の入ったサッポロマイマイ Euhadra brandtii sapporo

 

夕方には室蘭に帰還しました。あんまりにも暇なので夜釣りをすることに。

折り畳みの竿は常備していたのでサビキ仕掛けと餌だけ買って夜の漁港へ繰り出す。

 

一投目でヒットしてきてくれたのがこの子。

f:id:nenjin:20171019022359j:plain

エゾメバル。地方名はガヤ。

由来はガヤガヤとやかましいくらい釣れるところかららしい……酷い渾名だ…

最終的に10匹くらい釣れました。

 

f:id:nenjin:20171019022629j:plain

エゾイソアイナメ。地方名はドンコ。美味しいらしいという話は聞きますね。

アイナメと類縁関係はなくチゴダラの仲間です。北国の魚だから北海道でもメジャーな魚なんだろうと勝手に思い込んでいましたが、今回釣りをした室蘭や釧路では数は少ない模様。

深海魚チックな見た目が結構私好み。タラですしね。

 

f:id:nenjin:20171019023321j:plain

クロソイ。ソイ類の中でもメジャーな部類の魚ですね。美味しいらしい。

旅先で捌いて食べることもできないので釣った魚は全てリリース、そのまま撤収。

サビキ仕掛けでここまで楽しめるとは思いませんでした。普段なかなかお目にかかれない魚がバンバン釣れるとやっぱり嬉しいですね。

 

3日目に続きます…

北海道遠征1日目 北の淡水魚たちとこんにちは

こちらの方ではお久しぶりです、ねんじんです。

 

8月末から一週間ほど北海道を旅してました。ほんと今更かよって感じですが…

単純に面倒臭くて私事でいろいろゴタついてまして、ブログ書こう書こうと思いつつ放置してたら2ヶ月近く経っていた有様です……何事も後回しにするのよくないですね

とりあえず備忘録がてら適当に書いていこうと思います。

 

2017年8月27日

関空から新千歳空港へ。運よく窓側の席が取れたのでバシャバシャ写真撮りまくってました。

 

f:id:nenjin:20171019010347j:plain

若狭湾

 

f:id:nenjin:20171019010354j:plain

竜飛崎

 

f:id:nenjin:20171019010358j:plain

恵山

中央後方に函館山が見えますね。

 

そんなこんなで千歳に到着。

この日は特に予定を決めていなかったので千歳近郊の手ごろな川でガサガサをすることに。

タモ網は現地購入。ウェーダーなんて高尚なものは持ってこれないので水靴と海パンで突撃です。

 

f:id:nenjin:20171019010930j:plain

バイカモの繁茂するいい川ですね。

 

以下成果

 

f:id:nenjin:20171019011542j:plain

サクラマスヤマメOncorhynchus masou masou

やはり渓流魚は美しいです。ガサでも結構捕れるもんですね。

 

f:id:nenjin:20171019011745j:plain

エゾトミヨ Pungitius tymensis

見た感じ背棘が11本(トミヨ属淡水型は8~10本)なのでエゾトミヨと判断しました。日本では北海道のみに分布する北方系のおさかな。

 

f:id:nenjin:20171019012600j:plain

フクドジョウ Noemacheilus barbatulus

この子も北国ならではの魚。

北海道でそこそこ水の綺麗な川ならどこにでもいる印象があります。

 

8月といえどやはり北海道の川、長時間入ってると足の指がかじかんでくるくらいには冷たいです。

日が暮れる前に撤収して、この日は室蘭のフォロワー宅に宿泊。

 

2日目に続きます。

琵琶湖カワニナ巡り+オオガタスジシマドジョウ採集

京都でナカセコカワニナ巡りした翌日に滋賀県は湖東〜湖北エリアでカワニナメインで採集してきました。

以下主な成果

 

f:id:nenjin:20170826234654p:image

オオガタスジシマドジョウ
小河川の砂底をたも網で引きずってたら捕れました。綺麗な縦条のスジシマですね。

 

f:id:nenjin:20170826234713p:image

ズナガニゴイ
ニゴイの体型とカマツカの斑紋を合わせたような魚。湖東には割と多いのでしょうか?

 

f:id:nenjin:20170826235350p:image

ホソマキカワニナ
模式産地で採集。とにかく細い。薄い縦肋の出るもおりタテヒダカワニナとの線引きが難しいです。

 

f:id:nenjin:20170826235432p:image

フトマキカワニナ
形態的にはハベカワニナに近い感じ。個体数はさほど多くないです。

 

f:id:nenjin:20170826235621p:image

モリカワニナ
ゴツくてかっこいい。個人的に一番好きなカワニナです。
生息水域は限られていますがいるところにはたくさんいます。

 

書き終えた記事を間違えて一度消去してしまったのでえらく適当な文になってますね…。ごめんなさい。

 

今日中には関西を出なければならないので、2017年の琵琶湖淀川水系でのカワニナ拾いはこれでお開きとなりそうです。
2日連続で同行してくれたでれれ・とりもも両氏に感謝申し上げます。

京都まちなかカワニナ巡り

琵琶湖を中心に十幾種を擁するビワカワニナ亜属(Biwamelania)。その中でも特異的に流水環境に適応した分布様式をとるナカセコカワニナという小型の種がいます。

今回はそいつを求めて京都市街へ繰り出すお話です。物好きな同志二人が同行してくれました。8月22日の話です。

 

琵琶湖疏水に繋がるとある川へ。

f:id:nenjin:20170825083823j:image

夏の京都の川っていい雰囲気ですよね。川にかかる橋には涼みを求めて人々が集まり、写真を撮る観光客もちらほら。その人混みを掻い潜って川で貝を拾うのが我々のミッションです。

 

f:id:nenjin:20170825085953p:image

…。

 

街中で海パン履いて川に突撃するのは割と勇気が要りましたがなんとか狙いの貝は確保。

 

f:id:nenjin:20170825090205p:image

ナカセコカワニナ Semisulcospira (Biwamelania) nakasekoae

カワニナ類の中では最も小型の種です。かわいい。

 

さらにはこんなものも。

f:id:nenjin:20170825090835p:image

f:id:nenjin:20170825090856p:image

カワニナ Semisulcospira libertinaの奇形(?)個体。縫合が深くくびれており特異な形状をしています。

 

人が多いこともあり早めに退散。

 

 

f:id:nenjin:20170825091954j:image

さて、目的の貝を確保して京都を後にした我々が次に向かったのは宇治川

 

f:id:nenjin:20170825092405j:image

かなりの急流と水深で川に入ることはできませんが、陸から手を伸ばして採集。

ここにもヤツはいます。

 

f:id:nenjin:20170825092436p:image

宇治川のナカセコカワニナは疏水産と比べるとかなり太く殻長も大きいです(といっても2cm前後ですが…)。

殻表の縦肋や顆粒が明瞭な個体が多い点も疏水産との相違点。ちなみに模式産地は宇治川の方です。

産地の違いによってこれほど形態が異なってくるのも面白いですよね。

 

琵琶湖にいないビワメラニア類。一見地味な彼らですが琵琶湖淀川水系の貝類相を考えるうえでも興味深い存在といえそうです。

琵琶湖の黒い至宝を求めて

更新するするといいつつサボってて申し訳ないです。ねんじんです。

連日のように酷暑が続きますね。こんな時は水と戯れるに限りますね!というわけで(?)お盆真っ最中の15日に琵琶湖に素潜りに行ってきました。

 

今回の狙いは琵琶湖固有のカワニナ(Biwamelania)類。琵琶湖淀川水系固有種に限定しても約18種(型)がおり、世界有数の古代湖である琵琶湖の悠久の歴史のなかで多様な種分化を遂げた、まさに琵琶湖が誇る至宝たちなのです。

 

f:id:nenjin:20170819200733j:image

やってきました、約2年ぶりの琵琶湖。時が経つのは早いものです。

懐かしい風景。

 

f:id:nenjin:20170819210317j:image

(湖岸に打ち上げられていたナガタニシ Heterogen longispira 生体)

 

シュノーケルをつけて潜り、湖底を這っている貝を目で探りながら拾っていきます。

 

琵琶湖西岸から北岸東側にかけて何箇所か潜り、最終的には大変満足のいく成果を出すことができました。

 

主な戦果たち

f:id:nenjin:20170819202820p:image

カゴメカワニナ Semisulcospira (Biwamelania) reticulata

今回の目玉。琵琶湖産カワニナ類の中でも最も深場を好む種類。分布域は広いですが北湖では基本5m以深にしか生息しないので、水圧で耳を痛めながら水面と湖底をひたすら往復する始末…そうでもしないと生体を得ることは難しいのです…

 

f:id:nenjin:20170819201346p:image

ビワカワニナ亜属の一種 Semisulcospira (Biwamelania) sp.

見た目はカゴメカワニナに似た個体が多く深場を好む点でも共通しているのですが、胎児殻(カワニナ類は胎生です)の大きさや形状が明らかに異なります。ハベカワニナに良く似た個体もおり形態変異は大きいです。

 

f:id:nenjin:20170819204019p:image

クロカワニナ Semisulcospira (Biwamelania) fuscata

琵琶湖北岸の一部水域にのみ局地的に分布する種ですが、個体数密度は高く採集は難しくありません。殻表は平滑ですが、薄い縦肋を示すハベカワニナとの中間型のような個体もいます。

 

f:id:nenjin:20170819204423p:image

モリカワニナ Semisulcospira (Biwamelania) morii

私が個人的に一番好きなカワニナです。その重厚な見た目には惚れ惚れします。北岸を中心に分布する貝ですが、いるところにはそれなりの個体数がいるようです。

 

f:id:nenjin:20170819204855j:image

(北岸某所で採集したモリカワニナたち)

 

悪天候の中でしたが濃い時間を過ごすことができ、良い採集でした。同行いただいた西村氏、なめこ氏、にょろきん氏の御三方に心より感謝申し上げます。

まえがきのようなもの

知ってる方はこんにちは、知らない方は初めまして。

ねんじん という者です。

鹿児島で水生生物の採集や飼育などしております。

浅学ゆえ誤同定など多々あると思いますが、その際にはご指摘いただければ幸いです。

内容は魚類ほか水生生物に関する記事がメインになると思います。たまに旅にも出ます。

 

自己紹介としてはこんな感じでしょうかね。

いろいろ至らない点もあるかと思いますが、よろしくお願いいたします。