(写真はイメージです)
あけましておめでとうございます。
今年に入ってから休日出勤が続き、碌に釣りにも行けない日々…
1月最後の週末にようやく自由な時間が作れたので、静岡方面へドライブに行ってきました。
朝5時半に自宅を出発し、車を走らせること2時間弱。
東伊豆のとある漁港にやってきました。
ボウズ逃れの保険として胴突き仕掛けを垂らしながら、アカハタやウツボ狙いでサバの切り身をぶっこんでおきます。
胴突きの方には早速小刻みなアタリが。
しかし堤防の嫌われ者、キタマクラ。
しばらくキタマクラの猛攻が続き、いくつか仕掛けを失いながらも、ウミスズメ、カサゴの子供を追加。
ウミスズメは昨年式根島に行った際に爆釣した経験があります。鹿児島に住んでいた時には見たことのなかった魚ですが、伊豆周辺の海域に多いんでしょうかね。
堤防の外海側の角に仕掛けを落とすと、突然ガガガッと根に潜ろうとする凄まじい引き!
タッ○ルベリーで500円で手に入れた安竿には些か酷な重みです。
姿を現したのは…
良型のブダイでした。
緑がかった体色が特徴的な雄型です。
幼魚のうちは全て雌といわれており、成長すると雄に性転換する個体が現れます。
2時間程度で堤防を後にしましたが、この厳冬期に東伊豆のポテンシャルを垣間見ることができ、満足。
135号を南下し、下田へ。
下田海中水族館に来ました。
自然の入り江を利用した水族館で、巨大な船体の中に大水槽があったりと、面白い構造をしています。
小舟に乗ってイルカと間近に戯れることもできるようです。
ショップでウツボのTシャツに一目惚れし衝動買い。
伊豆はこの手のパロディグッズが多いですね。私は駿河湾沼津SAで買ったキンメダイのTシャツを愛用しています。
下田からは山道に入り…
紅姫あまごの漬け丼。黄金色の卵は見た目も美しく、イクラよりもプチプチ感が強く癖になります。
アマゴ推しの私にとって、天国のような空間でした。
この辺りは清流狩野川の上流域で、渓流釣りも盛ん。解禁の暁には是非ヒレピンアマゴを狙いに来たいところです。
その後、136号線に沿って西伊豆エリアの漁港へ移動し、夕マズメまで竿を出すことにしました。
ここが大当たり。真冬とは思えない魚種の豊富さで、10目釣りを達成しました。
(手のひらサイズの幼魚とはいえ) 今回の狙いだったアカハタにも出会うことができました。
ヨスジフエダイにそっくりですが、頭やお腹の模様に若干の差があります。
違い、わかりますか?
(参考: 徳之島で釣ったヨスジフエダイ)
しかし、メインディッシュ(メインフィッシュ?)はここから。
日没後さらに車を走らせ、沼津から1号線を西へ。
やってきたのは静岡市の海岸。
狙いは冬〜春に駿河湾沿岸に打ち上げられるという巨大な深海魚、ミズウオ。
ライトを照らしながら、波打ち際をひたすら歩きます。
わざわざ夜に来たのには理由があります。
昼だと打ち上がった魚がすぐに鳥に啄まれてしまい、せっかく見つけてもボロボロの状態のことが多いとか。
また、比較的潮の満ち引きが激しい日を選んでいます。
歩き始めてすぐ、砂浜に横たわる流木のような物体を見つけました。
おっ!狙いのミズウオです。
目や腹などを鳥につつかれてボロボロですが、鋭い牙が並ぶ独特の風貌は健在です。
ただ、やはり本来のカッコいい姿を拝見したいところ。
荒波打ち寄せる冬の夜の海岸をさらに歩くこと数km。もうそろそろ引き返そうかと思った頃…
!!!
ほぼ無傷の状態のミズウオを発見!
トレードマークの巨大な背鰭も見事です。
フラッシュを焚くと目が蒼く光ります。
網膜の奥にタペータムと呼ばれる反射層が発達しているためで、キンメダイの目が金色に光って見えるのと同じメカニズムだそう。
なんと発見時点では生きており、拾い上げると弱々しく尾鰭をバタバタさせていました。口に何か詰まらせていますが、この時点では何なのか分かりませんでした。
気がつけば結構いい時間。翌日は仕事なのであまり無茶もできないため、ミズウオをビニール袋に仕舞ってすぐに車に戻ります。
衝撃的な出会いに心を弾ませながら、深夜の東名を東へ急ぐのでした。
〜おまけ〜
さて、そんなこんなで出会ったミズウオ。
家に着くやいなや、風呂場に持ち込んで計測。
全長103cmの巨体です。
お腹も割ってみましたが、胃内容物はありませんでした。
口に詰まらせていたものは、なんと海洋ゴミ(緑のヒモ)。他にビニール片も出てきました。
誤ってゴミを咥えてしまい、弱って打ち上げられたという形でしょうか。
ミズウオは目にしたものを片っ端から口に入れてしまう習性があり、海洋ゴミによる汚染の指標として用いられることもあるとか。
私も釣りをする手前、いろいろと考えさせられました。