なまずのねどこ

ちょっとオタク寄りな旅の記録。B級スポットとか県境とか駅とか魚捕りとか。常にどこかに出かけていたい負け組大学生。

春の東国18切符行軍 Part3 雨の偕楽園

前回の続きです。

八王子近郊のフォロワー宅に寝泊まりし(多謝)、翌朝八高線で高崎へ向かいました。

 


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途中の高麗川気動車に乗り換え。両数こそ3両は確保されているものの、やはり東京近郊の路線にディーゼルカーは異質な感覚がします。

 


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列車は田園地帯を横切って北へと走ります。行き違い待ちで数分停まった毛呂には、国鉄式に緑の帯が入ったのみの駅名標がありました。おそらく民営化初期のものでしょう。JR東日本管内で所在地表記入りの駅名標はかなり希少ですね。

 


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高麗川から1時間半ほどで高崎に到着です。ここからは両毛線で東に針路をとります。

 


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4駅先にある県庁所在地の前橋は高崎との実質的な双子都市。群馬県における行政の中心が前橋、交通の中心が高崎といった感じでしょうか。そのため県庁所在市の代表駅としてはかなり小規模です。

 


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伊勢崎・桐生・栃木といった関東平野北端の中都市を東に突っ切っていきます。足利市の外れにあるあしかがフラワーパーク駅は昨年開業したばかりの新駅。駅名標の背景にもフラワーパークの目玉である藤の花があしらわれています。

 


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終点の小山駅に着きました。ここで茨城県中西部とを結ぶ水戸線に乗り換えます。水戸線を名乗りながら水戸を通らないことで有名ですが、今回乗ったのは常磐線に直通して水戸より先の勝田まで行く系統でした。

 


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勝田行きに乗って予想外だったのが、臨時駅の偕楽園駅に止まったこと。この日は偕楽園で梅祭りがあり駅周辺は人混みでごった返していました。

今後降りる機会もなかなかなさそうなので、降りて観光しながら時間をつぶすことにしました。

 


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水戸市街のほど近くながら風光明媚な場所で、流石は三名園といったところ。雨が降っていたのが惜しいですが、見頃の梅も美しくちょっぴり優雅なひとときを過ごせました。

 


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南には千波湖が隣接していて、これまた偕楽園の景観の美しさに一役買っています。

 


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偕楽園を後にして水郡線で郡山へ。上菅谷から常陸太田行きの支線が分岐していますが、今回はスルー。

郡山に近づくにつれ晴れ間が見えてきました。もっと早く晴れてほしかったですね……次に乗る時は袋田の滝にでも寄りたいです。

 


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郡山から磐越東線で4つ先の船引駅へ。郡山市の東郊にある田村市の中心街です。

 


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船引の市街の南には夜景が見られる片曽根山があります。ここに登ろうとしたはいいものの、徒歩で登るには暗すぎ、獣が怖いので途中で引き返しました。山頂からの夜景は次回に持ち越しですね…

郡山まで戻ってさらに北に向かい、この日は福島市街で宿泊。明日の行程を練りつつ眠りに落ちるのでした。

 

Part4に続きます。

 


茨城 ぶらり歴史探訪ルートガイド

春の東国18切符行軍 Part2 京王線駅名標巡り・高尾山登山

前回の続きです。採集をした豊橋から電車で東京入りして泊まった翌日のお話。

高尾山に登りに行ったんですが、集合時間まで時間潰しも兼ねて京王線の駅巡りをしていました。

 

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京王の最も標準的なデザインの駅名標

次駅表示は帯を斜めに切ることで表現してあります。

 

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こちらも標準的なデザインでフォントなども同じですが、帯の切れ込みの代わりに矢印を表記することで次駅を示すスタイルとなっています。

 

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調布駅駅名標

フォントや矢印の形は標準的な駅名標と変わらないものの、書式を維持しつつ ラインカラーをフィルム風にアレンジするなど "映画の町"調布を前面に押し出したデザインです。

 

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京王多摩センター駅駅名標

サンリオピューロランドの最寄駅ということで、駅名標を含むサインシステムが幅広くサンリオのキャラクターを配したデザインです。和文フォントは新丸ゴかな。

フォント自体には手が加えられていないものの、隣接する小田急駅名標も同様です。

 

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高尾山口駅駅名標

和を意識した木目調の背景に、黒で駅名や帯が表記されています。ナンバリングについては、統一感を意識したのか後から追加された故なのかは分かりませんが、他の駅と同じ書式です。

 


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一通り変わり種の駅名標を見て回った後、フォロワーさんと高尾山へ。山の中腹まではケーブルカーがありますが、それでも山頂までは割と歩かないといけないので麓から登る人の方が多い印象です。

四合目くらいの眺望が一番いいように感じました。頂上からは富士山が見えるらしいですが、この日は割と靄ってたんですよね…

 

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夜は『壱発ラーメン 八王子本店』で。

見た目のインパクトもさることながら、味も負けてない濃厚かつ優しい風味のとんこつ醤油系ラーメン。細切りのねぎとの相性が最高ですね。

 

Part3に続きます。

 


分県登山ガイド 12 東京都の山

春の東国18切符行軍 Part1 陸貝採集@愛知県・石巻山

青春18きっぷシーズン初日から昨日まで、5日かけて関東や東北を旅してきました。一度に詰め込むと内容が雑多になりそうなので、例によって数回に分けて書くことにしますね。

 

さて、京都を朝いちに出てまず向かったのは愛知県豊橋市石巻山。 "まず向かった" と言いながら、直前までどこに行くか決めていなかったんですけどね……

 

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豊橋駅からバスに揺られて約30分、麓の住宅街にあるバス停で下車。三角形の目立つ山が石巻山です。

 

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春先でも緑豊かな混交林を歩いて登っていきます。標高358mとそこまで高いわけでもないですが、登山口自体が平野部にあるのと勾配の急さもあいまって、意外とボリューミーな山だと感じました。

 

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中腹には石灰岩の岩壁がちらほら。このような場所は陸貝の格好の住処……ではあるものの、この日はようやく暖かくなり始めた春先の、しかも快晴の日。あまり大層な成果は出ないだろうなと踏みつつ探索します。

以下、1時間ほど採集した成果です。

 

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イシマキシロマイマイ Trishoplita calcicola

愛知県と静岡県のごく限られた石灰岩地帯に生息するオトメマイマイの仲間。小さな淡色の可愛らしいカタツムリです。

本来なら樹上性の種ではありますが、未だ休眠中だったようで湿った落ち葉の層から数個体が見つかりました。

 

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クビナガギセル Pinguiphaedusa kubinaga

石巻山固有種のキセルガイ。こちらも前種と同じような環境にいました。

やはりというか、死殻は石灰岩の露頭の周りに多く見られます。

 

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キセルガイモドキ Mirus reinianus

島嶼部を除く西南日本に広く分布する普通種。ぱっと見キセルガイの仲間に似ていますが、キセルガイ左巻きの殻をもつのに対しキセルガイモドキは右巻きです。個体数も多く、この日一番多く見られた種類です。

 

まぁこんなところでしょうか。死殻は他にも何種類か見つかったものの、できれば生きた貝を採集したいところです。

もちろんこの地方特産の貝は初めて捕るので、成果としては割と満足ですよ。

 


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一通り採集した後は山頂に寄り道。豊橋平野を広く見渡す見事な眺望です。採集抜きで普通に登るだけでも楽しいかもですね。

下山して豊橋市街に戻り、東海道本線で一路東へ向かいました。

 

Part2に続きます。

 


カタツムリハンドブック

三重・愛知行脚 Part6 志摩市・横山展望台

前回の続きです。

弥富から四日市まで戻って近鉄湯の山線乗りつぶし(特になにもなかったので省略)、志摩方面へ向かいました。

 

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志摩横山駅で下車。

 

向かったのは英虞湾の多島海が一望できる横山展望台。結構歩きます。

 

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駅から徒歩で1時間ほどかかりましたが、まぁこの絶景と引き換えなら安いものでしょう。

ここ以外にいろいろ見て回りたい気持ちも山々でしたが、終電逃すと困るので早々に切り上げて帰路につきました。

 

おしまい

 


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三重・愛知行脚 Part5 金魚の町・弥富

前回の続きです。

四日市の宿を出て、向かった先は金魚の養殖で有名な愛知県弥富市

 


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近鉄弥富駅に着くと、金魚と文鳥の顔出しパネルが出迎えてくれます。

 

市街を歩いていると、変わった地名を見つけました。

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『鯏浦(うぐいうら)』。

鯏は当然淡水魚のウグイのことなんでしょうが、地名に使われる例は珍しい気がします。ちなみに、近鉄弥富駅やJR弥富駅の所在地もこの鯏浦町となっています。

 

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駅から20分ほど歩いて到着したのは弥富市歴史民俗資料館。

そんなに広くはないですが、名前の通り弥富の文化や民俗について幅広く展示されている無料の施設です。

 


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展示室の様子。弥富の市域が伊勢湾や木曽川に面していることもあり、漁業に関する展示が多く目を引きました。

 


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中でもメインコンテンツといえそうなのが、市内で養殖される20品種以上の金魚の生体展示。和金や琉金といったお馴染みの金魚から、なかなかお目にかかれないレア物まで展示内容は多岐にわたります。

画像は珍妙な姿を持つ水泡眼と頂天眼。

 

来た道を戻り、弥富を後にしてまた南へ向かいました。

Part6に続きます。

 


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三重・愛知行脚 Part4 名鉄築港線・東名古屋港駅

前回の続きです。

北勢線西桑名駅を後にし、そのまま近鉄で名古屋へ。

 

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名古屋の顔ことJRセントラルタワーズ

 

ここでの目的は、都心ほど近くにありながらかなり偏ったダイヤで有名な名鉄築港線を訪ねること。

名鉄に乗り換え、築港線起点の大江駅に向かいます。

 


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大江駅の改札は常滑線築港線で分かれていて、各々の発駅から東名古屋港までのきっぷは大江駅築港線ホーム側の改札に通すことになります。終点の東名古屋港駅に改札がないためでしょうね。逆に東名古屋港から乗る場合も、大江駅で着駅までのきっぷを購入するという形式です。

東名古屋港行きの列車にはLED式の行先表示器がついているものの、種別の「普通」のみが表示されています。

 

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車内は夕刻にもかかわらず驚くほどガラガラで、一瞬回送列車に乗り間違えたんじゃないかと思ったほど。しかしその理由は到着してすぐに分かりました。

 


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終点の東名古屋港に着くと、ホームは大江方面に向かう通勤客で溢れかえっていました(この画像には写ってないですが)。

そう、築港線は臨海部の通勤輸送に特化した路線。朝は名古屋・大江方面から東名古屋港へ、夕方は東名古屋港から大江・名古屋方面へ向かう乗客が多数を占めるため、先ほどの列車はガラガラだったのです。

同じく臨海部に向かう盲腸線である横浜の鶴見線や、神戸の和田岬線にも同様のことがいえます。

 

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終着駅にもかかわらず、駅南側からさらに海側に向かって線路が伸びています。これは築港線が貨物線を経て東海道本線などと繋がっており、名古屋臨海部における物流拠点の一端としても機能しているという性格の表れなんですよね。

 

この後宿泊地の四日市まで戻り、次の日の行程を練るのでした。

Part5に続きます。

 


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三重・愛知行脚 Part3 もう一つの軽便鉄道・三岐鉄道北勢線

前回の続きです。

セメント工場を後にして向かったのは阿下喜(あげき)駅。四日市あすなろう鉄道とともに三重県下のナローゲージ鉄道として知られる、三岐鉄道北勢線の終着駅です。

 


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随分手抜…もといエコロジー駅名標ですね……

駅舎は木造で、伸びてきた線路を遮るように設けられたいかにも終着駅らしい構造となっています。

 

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前述したように軌間にはナローゲージが採用されているため、あすなろう鉄道と同じく幅が狭い特殊な車体です。

終点の西桑名までは約1時間の道のり。田園地帯をのんびり走る軽便鉄道の旅を満喫します。

 


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駅名標はどことなく前身である近鉄の旧型を彷彿とさせますが、隣駅表記が2段になっているのが特徴的ですね。前回紹介した三岐線のものと書式は異なるものの、黄とオレンジのラインが入る点では一致しています。

 


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途中の東員駅では、行き違い待ちで10分ほど停車。大半が合併していなべ市となった員弁郡の中で唯一残る東員町の中心駅です。

 


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桑名市街に入るとほどなくして西桑名に到着です。駅舎は桑名駅に隣接しており乗り換えができますが、その名に反して桑名駅の東側にあります。

 

駅のすぐ南には近鉄・JR・北勢線の線路が並行して見られる場所があるとのことで、行ってみることにしました。

 

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見た感じ頭がつっかえそうな(※つっかえません)階段を登り、跨線橋の上からパシャリ。

 


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左から標準軌(軌間1435mm)の近鉄名古屋線狭軌(1067mm)のJR関西本線特殊狭軌(762mm)の三岐鉄道北勢線の順に並んでいます。分かりやすいように色分けしてみました。

それぞれ別の軌間を採用した3つの路線が並走するのは日本ではここだけで、世界的にもレアな部類であるといえそうです。

 

Part4に続きます。

 


発掘 カラー写真 昭和30年代鉄道原風景 西日本私鉄編 (単行本)