なまずのねどこ

ちょっとオタク寄りな旅の記録。B級スポットとか県境とか廃線めぐりとか魚捕りとか。常にどこかに出かけていたいしがない社会人。

電車でGW北陸遠征 3日目

遠征最終日は生憎の雨模様。

雨足の弱い早朝だけガサガサを楽しみ、早めに帰路につきましょうかね。

 

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清冽な河川の下流域で、カンキョウカジカが捕れました。本州では分布域が限られるものの、ここ富山ではかなりポピュラーなカジカ類。

石をひっくり返すと、拍子抜けするほど簡単に網に入ってきます。

 

雨に降られる前に採集を切り上げ、新幹線で糸魚川まで出た後、大糸線に乗り換え。


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GW真っ只中でも空席の目立つ車内で、干しエビを肴に居酒屋気分。これこそ電車旅のメリットですね。

海沿いの糸魚川から、姫川の峡谷、仁科三湖、安曇野の田園風景と、目まぐるしく変わる車窓を横目に見ながら、松本までのローカル線の旅を楽しみました。

 

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松本では信州名物山賊焼で腹ごしらえ。

ここからも節約のため在来線で粘り、ようやく帰宅したのは夜の8時。

こういう辛気臭い旅は学生時代以来あまりしていませんでしたが、天候に恵まれない時の選択肢としては全然ありですね。尻の痛みという代償は避けられませんが…

 

電車でGW北陸遠征 2日目

この日は早朝に京都を出発し、富山方面へと向かいます。

途中、北陸新幹線の乗り換え待ちがてら敦賀の街を散策しました。

 

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気比神宮敦賀のメインストリート、8号線沿いに大鳥居が聳えます。

創建から1300年余りを数える、北陸道の総鎮守です。

 


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港町としての歴史を偲ばせる赤レンガ倉庫。

私の推しポケモンであるマッギョのマンホールも設置されています。絵柄のモチーフは「気比の松原」でしょうか。

寝顔がとてもキュートですね。

 


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北陸新幹線のうち、昨年延伸開業した敦賀〜金沢間は初乗車。車窓の景色を楽しみながら、富山までの1時間あまりを過ごしました。

 

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雪残る立山連峰をバックに1枚。日本海側は曇りの日が多く、今までなかなかこの風景を拝む機会に恵まれなかったんですよね。

ちょうど田植えの時期に来られたのも幸運でした。

 


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富山平野は湧水が多い土地柄。田園地帯を縫って流れる水路には、冷たく澄んだ水が流れています。白く可憐なバイカモ(梅花藻)の花が至る所で見られました。

 

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まず網に入ったのはトミヨ。

冷たい水を好む北方系の魚種で、水草の欠片などを使って器用に巣作りする魚としても知られていますね。

いるだろうとは思っていましたが、今回は行く先々で高密度で見られ、富山の環境の良さを実感。

 


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他に多く見られたのがウグイやスミウキゴリ。

特にスミウキゴリは、ニッチの似通ったヨシノボリなどのハゼ類が少ないせいか、いないポイントを探す方が難しいレベルで跋扈していました。

 

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数は少なかったですがニシシマドジョウも。

関西で見られる個体よりも背側の斑紋がきめ細かく、繊細な印象を受けます。

 


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捕れると嬉しい開眼スナヤツメ。

ヤツメの由来にもなった鰓孔の下部に感丘群が見られることから、ミナミスナヤツメと同定しました。

 


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苦戦しましたが、今回のメインターゲット、ホクリクジュズカケハゼも無事捕獲。

写真は婚姻色の雌。黒と橙を基調としたシックな色合いもさることながら、ハゼ離れしたロングフィンがとても格好良い魚です。

しばらく舐め回すように観察してから、そっと流れに戻しました。

 

ひとしきり魚捕りを堪能し、見たい魚はだいたい見られたので、ホテルチェックインまでフリータイム。

 


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富山市街は、路面電車のおかげで主要なスポットまでかなりシームレスに移動できます。新幹線の高架下を路面電車が垂直に突っ切るというのもなかなか珍しい構造です。

 


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富岩運河環水公園。

街中で立山を見渡せる絶景スポット。「世界一美しいスタバ」として有名になったスタバ富山環水公園店があります。

かつて富山市中心部と臨海部の岩瀬地区を結ぶライフラインとして栄えた運河で、現在は遊覧船の運航ルートにもなっています。

 


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街中に散らばるゆるゆりのマンホールを巡ったり…

 

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北陸のご当地チェーン・8番らーめんを堪能したりして時間を潰した後、安ホテルにチェックイン。

1杯だけ酒を入れて早めに就寝しました。

電車でGW北陸遠征 1日目

4月の関西遠征に引き続き、GWで3日かけて北陸へ出かけてきました。

節約のため、行きは京都(山科)を、帰りは糸魚川や松本を経由する一筆書きのルートで切符を作成。

乗り鉄の方々には周知の事実ですが、JRの運賃体系では1行程での移動距離が長ければ長いほどキロあたりの単価が安くなる「遠距離逓減制」が採用されています。この特性を利用し、ルートを工夫してひと繋がりの行程にすることで、単に金沢や福井までの往復切符を買うよりもお得に旅ができるんですよね。

 

始発に乗って、東海道線をひたすら西へ。

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米原で一旦一筆書き切符のルートを外れ、北陸本線経由で福井方面へ向かいます。

米原を発車後、右手には雄大伊吹山が現れ、数十分の間旅のお供になってくれます。

 

バスと徒歩を駆使し、福井県内のとある渓流にやってきました。

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晴れ続きだったせいかやや渇水気味ですが、渓流魚の潜んでいそうな落ち込みも所々に見られます。

餌をローテーションして試行錯誤。入渓20分後、ミミズを流すと魚信!

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僅かに錆色を宿した、春らしいヤマメでした。この時期だとやっぱりまだ小ぶりですね。

 

アタリが続かないので、更に川を遡ります。

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人里を離れるにつれ、水深のある好ポイントが多く見られるように。

 

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少しサイズアップしました。

その後更に2尾を追加し、そのうちの1尾をキープ。日が傾いてきたので、この後の行程を考慮し、名残惜しくも退渓。

 

このまま実家のある京都に向かってもいいのですが、折角琵琶湖の近くを通るので、ガサガサしてから帰ることにしました。先ほど渓流で1尾しかキープできなかったので、更なる食材確保の思惑もあります。

 

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その思惑は果たされました。

 

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ホンモロコ。コイ科の魚では最も美味とされ、京料理にも欠かせない高級魚です。

5月になると産卵のピークも過ぎ、流石に数も減ってくるようですが、いるところでは網で捕ることもできるほどの密度で群れていたりします。

 

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カマツカ。20cmほどもある巨大な個体でした。

カワギスの地方名を持つ底生のコイ科魚類。食材としての認知度は高くないものの、味の良い魚です。

 

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アユ(コアユ)。

言わずと知れた美味な川魚。まとまって捕れれば唐揚げか甘露煮にするのですが、今回はリリースかな。

 

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帰り道で、アヤメの群生地を見つけました。四方に広がる紫の花弁は夜道でもよく目立ちます。

 

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実家に泊まってこの日の獲物を調理。

ホンモロコははらわたを抜かず串刺しにして素焼きに。ヤマメ、カマツカは塩焼きに。

塩焼きも美味いですが、何より自分で捕ったホンモロコを食べるのは数年ぶり。3匹とも子持ちの雌で、濃厚な身の旨み、繊細な甘みと卵のプチプチ感が合わさり、天にも昇る心地でした。

 

産地や時期が限定されることもあり、入手は難しい部類の魚ですが、見かけたら是非賞味してみてください。

琵琶湖周辺の川魚店のほか、京都の錦市場などでもよく見ますよ。

卯月の関西魚探し遠征 その4 近江編

関西遠征4日目です。土日に有休2日をくっつけて錬成したこの遠征も、いよいよ最終日。

 

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Xで世話になっているフォロワー2人と共に、近畿の水瓶、琵琶湖へやってきました。

桜の花もピークを過ぎ、春もたけなわなこの時期、琵琶湖界隈では多くの魚たちが繁殖期を迎えます。

普段は広い湖に散らばっている魚たちも人間の手の届く範囲に集まり、観察には絶好の季節となります。

 

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湖に注ぐ水路や小河川を中心に網を入れていきます。

 


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まずはドジョウにニシシマドジョウ。

 


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ウツセミカジカにウキゴリ。

この辺は比較的周年見られるメンツですね。

 

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そして今回の主役、オオガタスジシマドジョウ

琵琶湖水系固有のドジョウで、春になると産卵のために琵琶湖から水路に遡上しますが、河川で一生を過ごす個体群も知られています。

 

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イサザ。

礫の多い湖岸に接岸して産卵し、琵琶湖内で生活環が完結する魚のため、水路で出会えるとは想定外でした。

ウキゴリに近縁なハゼの仲間で、道の駅などでよく甘露煮が売られている美味しい魚です。

 

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ニゴロブナ。

鮒寿司の材料としても知られる水産重要種で、種苗放流や産卵環境の整備などにより、資源保護が図られています。

水路を介して琵琶湖と繋がっている池で、産卵後の卵も確認できました。

 

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ゲンゴロウブナ

これも琵琶湖固有種ですが、ヘラブナとして全国に放たれ、釣りの対象魚として親しまれています。

実は琵琶湖では初採集。

 

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ホンモロコ

春に接岸してきたホンモロコを狙う釣りは湖東地域の風物詩となっていますが、細い水路などでしれっとガサガサで網に入ったりもしてくれます。

滋賀県漁業調整規則により採捕が禁止されている区域がありますので、事前に確認しておくのがよいでしょう。

 

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ビワヒガイ。

これも名の通り琵琶湖と周辺水域の固有種ですが、琵琶湖産コアユの種苗放流に交じって意図せず全国に広がってしまっています。

 


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良い水路は水生昆虫も豊富です。

タイコウチコオイムシ。名前の分からない小さなガムシ系なども見られました。

 

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湖岸に出て砂礫をほじくると、少ないながらもビワヨシノボリが網に入りました。これから夏にかけて接岸のピークを迎えると、色々なエリアで観察できるようになります。

 

道の駅で遅めの昼食。

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鯖寿司と小鮎の醤油煮をチョイス。

鯖寿司は海のない滋賀県とは一見無関係のように思えますが、この辺りは元々若狭から京都に海産物を運ぶルート「鯖街道」の経由地。

湖魚料理と並び、近江の歴史と文化を象徴する、由緒正しい郷土料理です。

 

夕方は琵琶湖のシロヒレタビラを狙って釣り糸を垂れるも、代掻きの影響で水が濁っており釣りにならず。

釣果は数匹のブルーギルに留まりました。

 

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水路でのガサガサに戻り、最後っ屁でパールピンクの婚姻色と銀鱗が美しいヤリタナゴを追加して、今回の採集はお開きとしました。

同行者諸氏には大変お世話になりました。

 

その後は電車で名古屋に移動し、夜行バスの時間まで暇をつぶしました。

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最近できたらしい、名古屋駅前のラーメン豚山でエネルギー補給。

豚山は東京〜神奈川エリアに多くの店舗があるので仕事帰りによく寄るのですが、所変わったここの豚もトロトロで安定のクオリティでした。

 

その後4列席の夜行バスに揺られ、明朝5時に横浜に到着。荷物だけ家に置いてそのまま出勤し、また日常に帰っていくのでした。

卯月の関西魚探し遠征 その3 紀州編②

翌日も和歌山に留まり、和歌山在住のフォロワーと共にフィールドへ繰り出しました。

潮位が高い朝方は、堤防で釣り。

 

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まだ水温も低く魚の活性が高いとはいえない時期ですが、いい感じに凪いでいて釣れそうな雰囲気ではあります。

 


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ナガサキスズメダイキタマクラに翻弄されつつ、多様な魚たちが姿を見せてくれました。

メンツは伊豆とよく似ていますが、この時期にヒブダイが釣れるのは貴重かも。夏以降の良い時期にまた来たいです。

昼前にはアタリが途絶えたので、7目を釣ったところで納竿。

 

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白飯が見えないほど山盛りに盛られたとびこ丼で腹を満たした後、汽水域の採集ポイントに向かいます。

 

水中を覗き込み、早速黒っぽい小魚の群れを発見。

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正体はゴマハゼでした。

ハゼらしからず、着底することなく中層をふよふよと漂っていました。

体長2cmもないくらいですがこれでも成魚。日本最小の魚の一つとされています。

 


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ノボリハゼやカマヒレマツゲハゼといった南方系のハゼもお出まし。長く伸びた背鰭は彼らの大きな魅力だと思っていますが、その自慢の鰭をなかなか立ててくれないのが歯痒いですね。

この時期に見られるということは、死滅回遊ではなくちゃんと越冬しているんでしょうね。

 

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サツキハゼ。ゴマハゼの群れに交じって、中層を漂っていました。鰭先がパステルブルーに染まっているのは婚姻色。

サツキの名は、新緑を想起させるオリーブグリーンの体色からでしょう。日本的で美しい名前をもらいましたね。

 

次にやってきたのはこんな場所。

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そう、水がほとんどありません。でも、これでいいんです。

ここで登場するのは網ではなくスコップ。

ひたすら穴を掘り、石の隙間に潜んでいる魚を探します。

 

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同行者と交代しながら小1時間掘り続け、直径1mほどのすり鉢状の穴ができました。

かなりの重労働ですが、それに見合った面白い魚が捕れましたよ。

 

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イドミミズハゼ。井戸の中から発見されたことから名がついた、地中性の謎多きハゼです。

今回のポイントは干潮時にほぼ干上がりますが、伏流水が湧き出ることにより辛うじて流れが保たれているような場所でした。

地表に住まう我々人間はこのような特殊な環境でしか彼らに出会うことができませんが、地中のどこかに彼らの桃源郷が広がっているのかもしれませんね。

 

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たまたま同所的に捕れた普通のミミズハゼ(左)との比較。こうやって並べてみると、鮮やかなオレンジの体色と、地中生活により退化した目など、特異な形態が際立ちます。

 

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他にはタネハゼが採集できました。

長くたなびく尾鰭と赤褐色の体色がカッコよく、かなり好きなハゼです。これも南方系のハゼで、「タネ」は種子島に由来するようです。

湧き水により冬でも水温が保たれることが、このような南方系魚種の越冬に寄与しているのでしょうか。

伏流水、なかなかロマンに満ち溢れています。

 

日が傾いてきたので、午前中釣りをした堤防に戻り、夕マズメだけ竿を出しました。


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私は胴突きでアカハタ、同行者はワームでマルアジを追加。

この時期でも魚種が豊富な良い釣り場です。

 

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採集の〆は和歌山ラーメン。徳島ラーメンに似た、醤油とんこつの濃厚なスープでした。

卯月の関西魚探し遠征 その2 紀州編①

関西遠征2日目は、電車を乗り継いで和歌山方面へ。

 

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自然度の高い海岸線が多く、南方系の生物にも恵まれたエリアです。今回のメインフィールドは河口を中心とした汽水域。

寝不足が祟り、若干寝坊しましたが昼前には目的のポイントに到着。

 

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障害物の少ない砂質の干潟で、汽水を好むハゼ類をメインターゲットに網を振ります。

草むらを足で蹴ったり石をひっくり返したりと、何かと動きが多い淡水域のガサガサとは異なり、こういったフィールドでの魚類採集は、網の縁を水底に付けて引きずりながら歩くだけの単調な作業になりがち。ただ、網の底に溜まった砂や泥は結構重いので、意外と体力を使うんですよね。

泥の塊の中から、動き回るハゼたちを選り分けていきます。

 

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最も個体数が多かった、汽水のオールラウンダーことヒメハゼ。

 

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スカイブルーの清涼感あるお腹が美しい、チクゼンハゼ。

 

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不規則なモザイク模様が特徴的な、ビリンゴ。

ここまでは東京湾の干潟でもよく見るメンツですが…

 

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いましたいました、クボハゼ。

本州中部以西の良質な干潟に分布する、日本固有の小さなハゼです。

干潟には似たようなウキゴリ属のハゼが沢山おり、濁った泥の中では見分けがつきにくいですが、この子は明瞭な「ハ」の字模様と黄色みの強い体色から、すぐにそれと分かりました。

 

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白地に紅いドット柄のコントラストが綺麗な、テッポウエビ系のなにか。

甲殻類を見る目を養えば、汽水はもっと楽しくなるんでしょうね。

 

お腹も空いてきたので一旦撤退し、次のポイントへの乗り換え待ちの時間で、瓶のフタをお猪口代わりにして一服。

電車旅の特権ですね。

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アテは地元スーパーのめはり寿司と、グレ(メジナ)の刺身。

グレは釣り魚としての知名度の割に、和歌山以外では店頭で見かけることの少ない魚ですが、脂もほどよく乗った上品な肉質で、かなり美味いです。おまけに安い。

 

次のポイントもハゼのオンパレード。

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干潟のサファイア、ツマグロスジハゼ。

 

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ラメのように煌めく鰭が美しい、アシシロハゼ。

 

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ヒモハゼ。かなり異質な見た目ですが、これも歴としたハゼ科魚類。

小さく尺取虫のようにうねる体で簡単に網の目を潜り抜けるので、ちゃんとした容器にキープするまで気が抜けません。よく見るとお腹に卵を持っていますね。

 

他にはウロハゼ、オオヨシノボリの幼魚、イシガレイ、マゴチ、クロダイ、ボラ、スズキ…

などなど、この時期なので南方系の魚は見られないものの、そこそこ魚種豊富で楽しめました。

卯月の関西魚探し遠征 その1 丹波編

ある者は伏流水の中からニョロリと這い出し、ある者は婚姻色を纏って恋に邁進する…

淡水魚が熱い季節になってきましたね。


4月半ば、GWに先立ってまとまった有休が取れたので、関西方面へ遠征してきました。4日間かけて各県を巡り、ガサガサメインで魚たちの顔を拝み倒すプランです。

 

1日目。始発のひかりに乗って新大阪へ。

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電車を乗り継ぎ、兵庫県の内陸部の丹波地方へ向かいました。

 

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駅でレンタサイクルを借り、まずは田園地帯を流れる小河川でガサガサ。関西在住時はたまに遊びに来たエリアなので、懐かしい気持ちでいくつか川をハシゴしました。

 


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アブラボテ。西日本の流れっ川のタナゴといえばこれ。

鰭のオレンジ色が美しいです。地域によって色の出方がかなり多様なのも魅力ですね。

 


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ミナミメダカに、タイリクバラタナゴ。そこそこ水深のある草陰では、一度に十数匹が網に入ることも。

 

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砂礫の積もった淵を砂ごと掬うと、可愛いサイズのカマツカが。

 

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川岸の泥濘では、冬籠りから目覚めたばかりのクサガメが日向ぼっこ。

 

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これはカワニナ…ではなくクロダカワニナですね。

全体的に細長いことに加え、殻口の横の条線「殻底肋」の数が比較的少ないことなどで見分けられます。

 

さて、ここからはとある魚を求めて平野部を離れ、山間部の里川に分け入っていきます。

 


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カワヨシノボリとタカハヤ。フォッサマグナ以西の小河川の上流部では、だいたいこいつらが優占していますね。

 


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サワガニやアカハライモリも網に入ります。

 

さらに上流を目指します。

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降り立ったのは「源流」というワードがしっくりくる、谷底の細い流れ。

水深もごく浅く、一見魚類の生息には不向きな環境と思われますが…

石をひっくり返していくと、下流に構えた網の中に逃げ込んでいく魚影が見えました。

 


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網の中で蠢いていたのは、お目当てのナガレホトケドジョウ

湧水などのある良好な環境の水路や谷戸を好む近縁のホトケドジョウとは似ても似つかず、このような急峻な沢を好むようです。

見た目も雰囲気こそホトケドジョウに似ていますが、よりスマートな体型で、眼から吻端まで黒線が入るなど、識別は容易です。

網の中はしきりに暴れ回り、観察ケースに入れてからもなかなか静止してくれないので、撮影にかなり難儀しました。

 

無事に目当ての魚も捕れ、満足したのでここでガサガサはお開きに。観光モードに切り替えます。

更に電車に揺られてやってきたのは…

 


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日本で最も標高の低い谷中分水界(こくちゅうぶんすいかい)として知られる「石生の水分れ」です。

通常、降った雨は山の稜線を境に異なる方向に流れ下ることが多く、これを分水嶺と呼んでいますが、河川争奪など複雑な要因が重なって、異なる水系が平地で枝分かれするケースが稀にあります。

この石生の水分れは太平洋側の加古川水系と、日本海側の由良川水系の接続点となっています。また、これらの川が山を削って形成した低地は、この辺りの地名 (丹波市氷上町) をとって「氷上回廊」と呼ばれ、先ほどのナガレホトケドジョウも含めた多くの生き物がこのルートを通じて分布域を広げたと考えられています。

地形にはロマンが詰まっていますね。

 

この日の晩は京都の実家で宿泊。

早寝して翌日からの行程に備えます。