前編からの続きです。
日が暮れた後、ひとまず釣りを切り上げ、島固有のカタツムリを観察すべく山の中へと車を走らせました。
倒木と枯れ葉の折り重なるよさげな林床。昼間に少し雨が降ったため、まだ乾き切っておらず良い感じです。
さっそく地面を這う大型のカタツムリを発見。徳之島固有種、チリメンマイマイです。殻には繊細な縮緬(ちりめん)状の肋があり、独特の雰囲気を醸し出しています。
若い貝は特徴である肋が目立たずオオシママイマイと見分けづらいですが、オオシママイマイの方が殻高が高くより丸っこい形をしています。徳之島の山地では両者が混生しているようです。
やはりいたアフリカマイマイ。南の島では必ずといっていいほど見かける厄介な外来カタツムリです。場所によってはうっかり踏んでしまいそうなほどの高密度で定着していました…
朽ちかけた倒木をひっくり返すと、
時折トクノシマケハダシワクチマイマイが姿を現します。殻に細かな毛が生えた特徴的な見た目の貝ですが、その毛に木屑が付着することで意外と見つけにくくなってるんですよね。よくできてると思います。
アマミサソリモドキ。こちらも倒木の下に多い虫で、カタツムリを探すついでによく出てきます。
高木の葉裏にはトクノシマヤマタカマイマイ。赤みがかったラインが美しいです。
ミナミヤモリ。本土のヤモリより警戒心が薄いのか、全く逃げずに写真を撮らせてくれました。
夜なので基本的に木陰でじっとしていますが、蝶も多いです。写真はリュウキュウアサギマダラとアマミウラナミシジミ。
それなりの成果にホクホクしながら森を後にします。平土野に戻りコンビニで食料を調達して埠頭に車を停めて車中泊、朝マズメまで仮眠することとしました。
後編に続きます。