なまずのねどこ

ちょっとオタク寄りな旅の記録。B級スポットとか県境とか駅とか魚捕りとか。常にどこかに出かけていたい負け組大学生。

近くて遠い秘境の島 黒島・薩摩硫黄島の旅 3日目


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1月10日。民宿の朝は早い。昨日と同じ6時半頃に起床。

健康的な朝食を済ませた後、昨日仲良くなった業者さんの車に同乗し、島の南東にある "究極の露天風呂" へと向かう。

集落から悪路を10分ほど走って到着。

 

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名を東温泉といい、目の前の海を眺めながら岩盤をくり抜いただけの浴槽に浸かるという野趣溢れる温泉である。

 


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城跡のような申し訳程度の脱衣所があるが、浴槽から少し距離があるのですぐ湯冷めしてしまいそうだ。浴槽の側で服を脱ぎ入浴する。

 

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緑色がかった浴槽は3つに分かれており、源泉の弁をひねって流量を調節し、好みの温度のお湯にできるという仕組み。

少し時化ればそのまま波が入ってきそうな近さである。海水は硫黄島港内と同様、火山噴出物の影響を受けて黄色みを帯びている。

 


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火山の島ならではのワイルド風呂を堪能した後は、島一番のポイントという大浦港へ移動し釣り糸を垂らす。

 


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小〜中型のイスズミ類が入れ食いであった。写真のテンジクイサキはイスズミとよく似るが、臀鰭が長いことにより見分けられる。1時間ほどであったが、シロタスキベラ、オジサン、スズメダイ複数種など魚種の多いポイントで、楽しい時間を過ごせた。

 

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同行のオジサン…ではなくおじさま方はエギングでアオリイカを掛けまくっていた。大きめのイスズミとイカ数杯を宿に持ち帰ることとなった。

 


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集落方面へ移動する前に島の北側の坂本温泉に立ち寄ったが、海水が侵入してプール状態となっており、とても入浴できる状態ではなかった。

 


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魚とイカを持ち帰り、宿のお母さんに調理していただく。イカ刺しとシツオ(イスズミ)の唐揚げ。これに加えてカレーも振る舞われた。3食つきであることは聞いていたが、ここまでしていただいて正規の宿代だけでいいのか。頭が下がる思いである。

イカは刺身にしていただいた分以外にもかなりの量があったので、宿の冷凍庫に仕舞われて後の宿泊客の胃袋に入ることになるようだ。

 

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その後チェックアウトを済ませ、お世話になった宿とご夫婦に別れを告げる。業者のおじさま方は鹿児島まで同じ船である。

少し余裕を持って乗船券購入&離島カード入手後、残った餌でギリギリまで堤防で粘る。

 

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オジサンとオキゴンベが釣れてくれた。

 


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13時35分。荷降ろしが早く済んだようで、定刻より5分早く硫黄島港を出港。来た時と同じく、ジャンベの演奏でお見送りしてくれる。ありがとう。いい思い出になりました。

 


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この日のみしまは鹿児島を出航して各島に寄港後、黒島から直行で鹿児島に戻るダイヤである。硫黄島出港後6時間で鹿児島港に帰着。

奇しくも自粛要請期間に突入するギリギリとなってしまった今回の島旅だが、海の恵み、大地の恵み、そして島の人の温かみに触れる無二の時間を過ごすことができた。また再び全ての人が臆することなく旅を謳歌できるよう、コロナ騒動の早期終息を祈るばかりである。